2025/04/08 21:03

あまり馴染みがないかと思いますが、パルプドナチュラルと言う精製方法があります。
ナチュラル精製とウォッシュド精製の中間に位置する方法です。
この方法では、まずコーヒーチェリーを水槽に入れます。過完熟果実は水に浮くため取り除き、沈んだ完熟果実と未熟果実を取り出します。それらの果肉を取り除きます(これを「パルピング」と呼びます)。その際未熟果実は果肉が固いため弾かれます。
そして最後に残った完熟豆のみをミューシレージがついたままパーチメントで乾燥する方法がパルプドナチュラルです。
この精製方法では、過完熟果実・未熟果実を除外できるため、欠点豆の混入を減らすことができます。
この工程により、コーヒー豆に果肉由来の甘みやフルーティーさが染み込み、クリーンでバランスの良い味わいが生まれます。
始まりは2010年頃にカルモ・デ・ミナス(ブラジルのコーヒー名産地)の生産者の豆がCOE(ネットオークション)等で高評価を得たことから、追随する生産者が増えました。
しかし、実際にはパルプドナチュラルとナチュラルの生豆の外見の区別は困難であり、風味の区別も難しいといわれています。
現在は主にブラジルやコスタリカなどの中南米地域で採用されています。
それぞれを飲み比べしてみるのも楽しいかもしれませんね。